競技の定義
- ローラーホッケーの競技は2チーム間で行い、両チーム共リンクでプレーする選手は5名でローラースケート、インラインスケートを履いていなければならない。
リンクはコンクリート、木、石材などの材質で長方形の平坦でなければならない。 - 試合用具はパック1個、2つのゴールと、選手はスティックを持ち2つのゾーンに分かれ、それぞれ開いてチームのゴールにボールを打ち込み特典の多いチームを試合の勝者とする。
- 試合は2人の審判が管理しルールの実効に責任を持ち、審判には時計係が補助する。
リンクの定義
- リンクの大きさは標準で40m×20m、最大44m×22m、最小34m×17mである。国際大会の公式の試合が行われる大きさは40m×20mである。
リンクの長さと幅は2対1で10%の範囲の誤差は認められる。但し、その国の連盟が認めた場合は大きさが規定外でもその国では採用することが出来る。 - リンクのフェンスの高さは1mで、リンクの床から高さ20cmまで、厚さ2cm以上の木製とする。コーナーは半径1mの半円形でなければならない。
ゴールの後のフェンスには、リンクの床から4m以上の高さのネットを張らなければならない。 - リンクのマークラインは図面の通り正確に引かなければならない。マークラインの幅は8cmである。
ゴールラインからフェンスまでのスペースは最小2.7m、最大3.3mでなければならない。
用具
- スティック
スティックの長さは、最大115cm 、最小90cmである。寸法の計り方はスティックの曲がった部分の外側を計り、直径5cmのリングが通らなければならない。 重さは500gを超えないこと。
スティックは木、又はプラスチック製で外部もしくは内側に金属を使用してはいけない。 - ボール
ボールは155g(5オンス2/1)大きさは円周23cm(9インチ)で、公式競技ではCIRH(国際ローラーホッケー委員会)で公認されたボールを使用する。
- スケート
選手は靴に固定されたローラースケート、インラインスケートを履かなければならない。車輪は正常に回転し最小直径3cm(インラインは除く)でなければならない。ストップゴムは靴の全部につけても良いが他の選手に対して危険なものではいけない。ストップゴムの大きさは、丸い型の場合は直径5cm以下、他の型の場合はその長さが5cmより長くてはいけない。
- 防具
すべての選手は怪我防止のために防具をつけることが出来る。しかし、いかなる場合でも防具が試合中に不当な利点を与えるような物は使用できない。
FW、DFは脛当て、膝当て、グローブを使用することが出来る。但し、脛当ての厚さ5cm以下で、金属製の防具はGKのヘルメットを除いて禁止する。
GKの防具はヘルメット、胸当て、レガード、グローブを使用することが出来る。- ゴールキーパーのレガード寸法
-
脛部分の幅 25cm
脛及び膝上部分の幅 30cm
全長 65cm
厚さ 5cm
ゴールキーパーのグローブは手を広げた状態で、平たくしたときグローブの幅は25cm以下で、厚みは5センチ以下でなければならない。
- ゴール
ゴールは図に示すように、鉄製の長方形で、内部の高さは105cm、幅170cmである。フレームは鉄製のパイプ、或いは、それに類似した物とし、ゴールの上部、ポストの内側には丈夫な綿製の白のネットを掛けなければならない。又、ドロップネットはゴール内部中央の45cmの奥行きにつり下げ、この綿製のネットは幅180cmである。ゴール内からのリバンドを防ぐためゴール内部に吊り下げられる。
ゴールポストと前部バーは丸状でオレンジの蛍光色で塗装し、他のフレームは白色で塗装する
試合
- チーム
1チーム最低6名の選手で編成する。(GK1名と4名の選手と補欠のGK1名)そして4名の補欠がいれば好ましい。試合中ベンチに入れる人数は選手10名、役員5名の最大15名である。
選手は背中にはっきりと目立つ背番号の入ったユニホームを着る。ユニホームは2着色の違った物を用意する。背番号の大きさは高さ18cmのはっきりした色で作る。番号はNo.1からNo.10までで、GKはNo.1とNo.10である。 - 試合時間
前半20分(第1ピリオド)、後半20分(第2ピリオド)、休憩10分である。
試合の勝者を決定しなければならない時は延長戦が認められる。その場合は試合終了後3分間の休憩の後、前後半5分間ずつ休憩無しで行う。依然として同点であれば、両チーム5回ずつのフリーシュートが与えられる。それでも決着がつかないときは、両チームから代表の選手1名を出してどちらが得点するまでサドンデス方式で行う。
その他、両チームに前後半1回ずつ1分間のタイムアウトが認められる。 - 試合開始
審判のコイントスによりパックか自陣を選択してセンターサークル中央のスポットから開始される。後半は反対のチームから開始する。
- 得点
ゴールポストの2本の間に引かれたラインをボールが完全に超えたときに得点が認められる。得点は間接フリーヒットで記載されている場合を除き、リンクのどの位置から打ったものでもゴールラインを越えれば得点となる。得点後は失点したチームのボールでセンタースポットより開始する。
- 選手の交代
選手はリンクの決められた場所からリンクへ出入りする。試合中の選手の交代はいつでも(ダイレクトシュートは除く)出来るが、交代選手がリンクから出るまでリンクに入ることは出来ない。
GKの交代はいつでも出来るが、試合が停止している場合はキャプテンが審判に通告する。審判はGKの交代に最高30秒の時間を与えることが出来る。
試合中どちらかのチームのGKが負傷した場合、他の選手がGKの防具をつけて交代することが出来る。その為に3分間の時間が認められる。もし、第一GKが負傷したり防具が壊れたりしたら、直ちに補欠のGKと交代する。
ペナルティーで一時的に退場して行く選手の代わりに、他の選手が交代してプレーすることが出来る。
反則と罰
- 試合中の反則は、アドバンテージルールが適用される場合を除き、状況により間接フリーヒット、或いは、重大な反則にはペナルティーとして、ダイレクトシュート及びフリーシュートが与えられる
- 間接フリーヒットはペナルティーエリア外での次のような反則に対して与えられる。
- スケートが壊れたり、スティックを手に持たないでプレーしたとき
- 身体のどの部分でもリンクに触れてプレーしたとき(GKは除く)
- パックを故意に蹴ったりしたとき(GKは除く)
- スティックで身体を叩いたり、スティックを押さえたりしたとき
- 選手を掴んだり、フェンスに押しつけたり、進路を妨害したりしたとき
- ハイステック、ハイボールをしたとき (GKは除く)
- その他の不正行為
- ダイレクトシュート及びフリーシュート ・ 重大の性質の反則、乱暴なプレー、トリッピング、スティックを投げたり叩いたり、危険なタックル、格闘などの反則に対して与えられる。
- ダイレクトシュートはペナルティーエリア外で重大な反則が行われたとき、反則の行われた最短のC地点で行われる。その間はどちらの選手も交代は出来ない。
シュートする選手以外はパックより8m後に離れなければならない。 - フリーシュートはペナルティーエリア内で守備側の選手が、ゴールを守るために犯した反則に対して攻撃側のチームに与えられる。
フリーシュートを行う選手と守備側のGK以外はセンターラインまで下がり、審判が笛を吹くまで動いてはならない。
- ダイレクトシュートはペナルティーエリア外で重大な反則が行われたとき、反則の行われた最短のC地点で行われる。その間はどちらの選手も交代は出来ない。
- 退場
審判は選手に対して2分から5分間まで、又は、残り時間すべての退場を命じることが出来る。1試合で2度の退場は残り時間すべての退場となる。
審判は3種類のカード、イエローカード、ブルーカード、レッドカードを使用する。- イエローカード
1回目の公式な警告である。
- ブルーカード
2分から5分間の一時的な退場の宣告、このカードはすでにイエローカードの警告を受けている選手に適用される。
- レッドカード
試合残り時間すべての退場で、ブルーカードによって一時的に退場を命ぜられた選手に対して適用される。
ブルーカードとレッドカードは事前警告無しに審判の判断で宣告することが出来る。
- イエローカード
- アンチプレーライン
センターラインを挟むリンク上の2本のラインである。このラインはゴールの後のフェンスから22mに引かなければならない。このラインでアタッキングゾーンとアンチゲームゾーンに別れる。
- ボールが自陣のアンチプレーエリア内にあるとき、どんな場合でも10秒以上ボールを保持してはいけない。
- どの選手も自陣のアンチゲームゾーンにボールを戻したりパスすることは出来ない。